社会医療法人健康会 京都南病院・新京都南病院看護師募集サイト

山本幸恵

頑張ろう!という気持ちをもらえる仕事

DSC_2267人と接するのが好きな私にとって、介護福祉士をしていた親の強い勧めもあった看護師は、身近でなんとなく憧れる職業でした。しかし若いときには人の看護ができるかどうか自信がなかったので、別の仕事について結婚したのですが、子育てを経験し、こんな自分でも何かできるのではないかと自信がついて、子どもを保育園に預けたのをきっかけに看護師に挑戦しようと決心しました。
ただただ人と接するのが好きでなりたいと思った看護師ですが、看護学校に入ってから、人のお世話をするという重大な仕事につこうとしているのだと責任を感じました。ですが学生でまだ十分な看護ができない私を頼りにしてくださる、待っていてくださる患者さんの存在が嬉しくて、学校で勉強するうちにどんどん楽しくなり、「看護ってなんていい仕事なんだろう」と思えるようになりました。
患者さんは私がしたことに対してそれ以上の反応を示して喜んでくださいます。自分が関わったことで喜んでいただけると、また頑張ろうという気持ちを患者さんからもらえて、自信のない私にすごく自信をくれる仕事です。

実習指導で初心に戻る

この病院に勤めて8年目、現在学生指導を担当しています。国試を受けて一定の知識を身に着けた新人看護師と、勉強段階の学生さんはまた違いますし、人を教える難しさを感じます。最初は不安でしたが、「自分が教えよう」ではなく「自分も教わろう」と思うとプラスに捉えられるようになりました。学生さんは一人の患者さんをじっくり担当し、とても親身に、細かいところまで見て接してくれます。何も分からないながらも「力になりたい」と強く思っていた学生時代のことを思い出させてもらえるいい機会です。
短い実習期間の中で、私がしてもらったように、看護の素晴らしさを伝え、看護師になりたいと強く思ってもらえるような実習にしたいと思い、何を伝えてどう関わったらいいのか日々試行錯誤です。

患者さんは家が一番落ち着く場所だと実感

これまでで印象に残っているのは、新人看護師のころに出会った患者さんのこと。体をご自身で動かせない方なのですが、いつもいつも「家に帰りたい」とおっしゃる方でした。それでどんなお家に住んでるんだろうと気になったんです。そんな素敵なお家に住んでるから帰りたいのかな、と(笑)。
私はその患者さんに入れ込んでしまい、退院後、その方に会いたいがために在宅の研修に行かせてもらいました。予想に反して小さなおひとり暮らしの家でしたが、病院とは違う、すごくやわらかな表情でお休みになっていて、患者さんにとって家が一番落ち着く場所なんだなと実感しました。以後、長い入院が見込まれる患者さんでも、早くご家庭に帰れるようにお手伝いしたいと考えるようになりましたし、退院を見据えた援助にも気を配るようになりました。
また、お年寄りと接する機会が少なかった私に、高齢者の方とかかわる楽しさを教えてくださった患者さんでもありました。

寄り添って気持ちを汲み取れるように

DSC_2268当たり前のことですが、日々の仕事に流されず、本当に患者さんのことを考えられる看護師になりたいと考え8年やってきましたが、それでもまだまだだと思っています。心に余裕がないとできないことだし、患者さんのことを疾患も含めてしっかりと理解することが必要なので、そのための勉強も欠かせません。患者さんがご家庭でどのように過ごしてきたのか、どんな人生を歩んできたのか、ご本人やご家族と援助以外の話をたくさんして、寄り添って気持ちを汲み取れるようにと考えています。
私はこの仕事を選んで本当に良かったと思っていますし、仕事が嫌だと思ったこともほとんどないんです。今まで叱られることもたくさんあったし、自分で振り返って落ち込むこともたくさんある仕事ですが、一緒に頑張る仲間がいて、患者さんが「ありがとう」と応えてくれる、その言葉だけで「もっと力になりたい」と思える素晴らしい仕事。体力が続く限り、続けていきたい仕事です。