社会医療法人健康会 京都南病院・新京都南病院看護師募集サイト

鍋家尚子

身近で憧れの存在・看護師

201507幼いころは虚弱で小児科に通っていました。小児ぜんそくの子と友達になり、医師や看護師とも仲が良く、病院を自分の庭のようにして過ごしていたので医療がとても身近でした。中学生ごろからは通わなくなったのですが、やはりお世話になった看護師にはずっと憧れていましたね。ちょうどその頃マザー・テレサの映画を見て、人をいつくしむ心に感銘を受け、看護の道へ後押しされました。他にも自立したいという思いなど、様々な要素が重なって、中学卒業の時には看護学校に進学したいと両親に伝えました。
もともと虚弱だったこともあり反対を受け、「もし、しんどいとかいった自分の都合で辞めるのなら、実家から縁を切って出ていけ。そのくらいの覚悟じゃないと支援しない」と言われましたね。でも決めたことは曲げないタイプなので、逆にそんなこと言われるなら乗り越えてやると意地を張って頑張りました。
看護学校での勉強はとても楽しく、高校の時あれほど授業に興味を持てなかったのがうそのようでした。一番前の席で聞くほどで、こんなに一生懸命勉強したことないというくらい熱心。看護に進んでよかったな、続けられるなと思いました。好きなことは努力しようとしなくても夢中になれる、好きでやっているってことに尽きるのかなと思います。

心に響くように伝えられるサポーター

看護学校で看護師・保健師の免許を取り、卒業後は臨床の力をつけようと病院に勤務。脳外科で勤務してみると糖尿病の患者さんが多く、もう少し前にコントロールしていたら障害が残らなくて済んだのに…と思う方が何名もいらっしゃいました。そんな時「興味があるならやってみないか」と声をかけられ、院内の糖尿病センターに移って糖尿病の外来と個別指導を徹底的にやり、糖尿病療養指導師の資格を取りました。
糖尿病の生活指導をする際「この患者さん○○が理解できてないよ、実行できてないよ」と指摘されると、「言ってもやってくださらないんです」と思ってしまうことがあります。そんな時、恩師がよく口にしていた「いや違うよ。君たちは患者さんがわかるようにちゃんと教えたのかな。心に響くように伝えた?」という言葉を思い出します。
教えたけどできなかったではダメで、できるように教えることがプロとしての仕事だと。できないのには何か理由があるので、それを関わっていく中で見つけられるよう常に意識しています。自分にとって気持ちいいと感じたら、患者さんは自分から行動してくださいます。私たちは患者さんが「これならできる」と思える基準を見つけて提案するサポーターですね。そういう指導を心がけています。

糖尿病の知識を活かし、地域に貢献

今、私は病棟で「糖尿病の患者さんの思いを聞ける看護師になろう」という企画に取り組んでいます。だから短期的な目標は、立ち上げたばかりのこの企画を成功させることです。また長期的には、その取り組みの中で「糖尿病の看護って面白いな」と思う看護師を増やせたら…。糖尿病の面白さは、食事や睡眠、運動など話題が身近で、人間らしさや個性が詰まっているところだと思います。
将来的にはそういった糖尿病の知識も使って在宅で活躍できたらなと。看護学生時代、保健所の保健師さんと一緒に、一般の方のご自宅を訪問する地域保健実習があり、病院とは全く違う顔で生きている人たちを見て、なんて自由なんだろうと驚きました。病院で見ているのは仮の姿で、ご自宅にいるときこそが、自分の人生の主人公として生きられる時間なのだなと。それ以来在宅支援や地域包括ケアに興味を持っています。
糖尿病の患者さんは高齢になると自分でインスリン注射ができなくなることがあります。その時介護の手が必要で、在宅をあきらめることがあるんです。高齢の糖尿病患者さんが増えているので、糖尿病のケアについての知識を在宅に活かせることもあるのかなと考えています。